「たんぱく質は肉から」信仰が脳を老けさせる!肉はあらゆる臓器に負担をかけて病気を招く

肉は「嗜好品」。食べるならデメリットを覚悟の上で

現代の食生活は肉食が増え続けています。間違った方法の糖質制限では、「炭水化物の摂取源以外なら何を食べても良い」とされ、それをいいことに肉を好きなだけ食べるという傾向もあります。

これが、「好きなものを食べてやせられる」などといった偏った認識を招いている要因でもあります。

また、たんぱく質は肉に含まれるものというイメージがあり、「肉を食べないとたんぱく質がとれない」と思っている人も少なくありません。

頭をよくする食事術において、肉は極力摂取を避けるべき食材です。

肉からしか得られない必須栄養素はありませんし、「植物性主体」からでもたんぱく質もしっかり摂取できます。

なぜ、肉を食べるべきではないのか。

肉を食べると、その老廃物として体内にアンモニアが発生しやすく、その処理のために肝臓や腎臓に負担がかかります。たんぱく質をとりすぎると、血液が酸性になり、それを中和するためにカルシウムが骨から放出され、骨がどんどん弱くなっていきます。「たんぱく質源として不適切だから」という理由に限っても、体にこれだけの負担をかけているのです。

さらに、肉料理は揚げる、焼く、炒めるなどの高温料理を行うことが多く、そのプロセスで、発がんや酸化、糖化を促進する物質がたくさん発生します。つまり、ステーキや焼き肉、とんかつ、焼き鳥、唐揚げやフライドチキン、オーブン料理、バーベキューなど、私たちが日常よく目にするメニューはどれも体にとって非常に高リスクなのだということです。

逆に、植物性食品は、肉類に伴うこういった問題点をいずれも最小限に抑えることができます。

肉はあくまでも嗜好品だと考えましょう。

量と頻度は節制し、極力食べないようにしましょう。

不健康な理由その① 肝臓・腎臓に負担がかかる

肉を食べると、アンモニアが発生します。これは、毒素ですから、肝臓はアンモニアを毒性の低い尿素に変えて体内へ排出するという仕事を行います。また、腎臓は肝臓でつくった尿素をろ過し、尿として排泄するために働きます。肉の多い食事は、ただでさえ働きづめの肝臓や腎臓に、余計な負担をかけているのです。

不健康な理由その② 消化器官を疲弊させる

日本人は総じて胃酸の分泌が少なく、植物性食品の消化に適した長い腸を持っているために、肉の消化が苦手です。また、たんぱく質を分解さるための酵素の合成量がそもそも少ないため、肉は消化器官に大きな負担を与えて疲弊させるのです。さらに肉食は、腸内細菌の生態系(腸内フローラ)を乱す最たる要因です。

不健康な理由その③ 肉類の摂取量が多くなるほど寿命が短くなる

米ハーバード大学の研究チームは、「肉類の摂取量が多くなるほど寿命が短くなる」ということを明らかにしました。血管疾患とがんに罹患したことのない男女を対象に、健康データや食事を継続調査。肉類の消費と死亡リスクの関係を分析したところ、摂取量が1日につき85g増えた場合、心疾患による死亡リスクが、赤身肉で18%、加工肉で21%増加したことが分かりました。がんの死亡リスクも赤身肉は10%、加工肉は16%増加。さらにこれらの結果から、赤身肉類を魚や鶏肉、豆や全粒穀物などに置き換えるだけで死亡リスクが7%から19%も低下すると予測しました。肉を食べるということは、寿命を縮めることに直結するのです。

不健康な理由その④ 骨や歯がもろくなる

肉をたくさん食べると血液が酸性に傾きます。酸性になった血液を中和するために使われるのが骨のカルシウム。肉食を続けるほどに、骨や歯からカルシウムが溶け出しもろくなるとともに、カルシウムが本来いるべき場所でないところに溜まって、体に様々な弊害をもたらします。ちなみに、これは、牛乳も同じだそうです。

不健康な理由その⑤ 有害物質の問題

多くの食肉には、飼育過程で病気を防ぐ抗生物質や、生育を早めるホルモン剤、飼料の残留農薬などが蓄積されます。高温調理で発がん性物質も発生。さらに、肉にもともと含まれるシアル酸(肉特有の物質群)は発がんリスクを高めることが知られていて、赤

不健康な理由その⑥ 肉に含まれるヘム鉄が体には負担になる

肉は鉄が豊富に含まれているうえに、肉に含まれるヘム鉄は吸収率が高く、「貧血予防に効果的だ」という考え方も根強く残っています。一方、植物性食品に多い非ヘム鉄は、ヘム鉄に比べて吸収率が1/3程度ということもあり、「ヘム鉄が多い肉のほうが優れている」と考える人が多いようです。しかし、大きな落とし穴のようです。

実は、ヘム鉄の摂取量が多いほど、心臓病などのリスクが高まるという研究も報告されています。それはなぜかというと、鉄を摂りすぎると酸化ダメージや炎症性が増大するからです。吸収されやすいというのは、言い換えれば吸収をコントロールしにくく、鉄の悪影響を受けやすいことを意味します。これが心臓病のリスクを高めてしまうのだと考えられます。

その半面、植物性食品に豊富な非ヘム鉄の場合は吸収されにくいことがメリットです。「究極の食事」からまんべんなく非ヘム鉄を摂取しましょう。

不健康な理由その⑦ 肉に含まれるカルニチンやコリンも負担になる

「肉が持つ特有の栄養素や成分が健康に良いから肉を食べるべきだ」という主張もあります。例えばカルニチンがその一つ。脂肪からケトン体を作り出すのに不可欠な存在です。

しかし、普段からカルニチンの多い食事をとっていると、腸内でカルニチンがTMAOという悪玉物質に変化しやすくなるのです。TMAOは動脈硬化を促進することが知られています。

もう一つがコリン。細胞の生体膜や脳の神経伝達に関わる物質などの材料になる栄養素ですが、実はこちらもTMAOに変化してしまいます。つまり、肉食を続けていると、カルニチンとコリンの悪玉化というダブルパンチを食らうことに。

カルニチンは体内でも合成できますし、普段から「究極の食事」を実践していれば、合成に必要な栄養素も、コリンも十分にとれます。それに、「究極の食事」を続けているとカルニチンやコリンが腸内で悪玉化しにくいというメリットがあります。

不健康な理由その⑧ 肉食は不妊の問題にも大きく影響してくる

米ハーバード公衆衛生大学院は、不妊治療中の男性(155名/18~55歳)に対する調査で、ハンバーガーやホットドッグ、ベーコンなど加工肉をたくさん食べる男性ほど正常な精子の形態率が低かったことを報告しています。近年では不妊の原因は男性側と女性側の両方に半々で存在することが知られるようになっていますから、子供を望むカップルは少なくとも、これらの加工肉を毎日の食生活から遠ざけましょう。

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