体脂肪はどうして増えてしまうのか。内臓脂肪や皮下脂肪を減らす食べ方

お腹をつまんで「脂肪が溜まっちゃった」と嘆く人を尻目に自分は大丈夫と思っている人。いえいえ、痩せているように見えて内臓脂肪がたっぷりかも?まず敵を知り、賢く食べていらない体脂肪を撃退しよう。

そもそも体脂肪ってなに?

体脂肪は、食事で摂って使い切れなかったエネルギーである。

「人はなんのために食べるのか」と問われたら、「生き生きと活動するためだ」というのがその答え。カラダに吸収された栄養素は分解され、最終的には細胞内に運ばれてTCA回路というシステム内でエネルギー(ATP)に変換される。糖質は比較的シンプルなプロセスでTCA回路に取り込まれるが、脂質は一旦β酸化という手間をかけて脂肪酸に分解されTCA回路へと向かう。

糖質が少ないと脂肪酸が積極的に消費されるが糖質が十分なときは脂肪酸のTCA回路への取り込み量が減る。でも運動不足でエネルギーがさほど必要ないときは、糖質も脂質も肝臓で脂肪に合成されて体内に蓄積されてしまう。ベルトの上のハミ肉がどんどん厚みを増しているのは、カラダが必要としている以上のエネルギーを食事でとっている証拠。明らかに多すぎる今の食事の量を減らすか、今の食事量をエネルギーに変えるために活動量を増やすか。太らない術は2つに一つ。

2週間何もしないと体脂肪は100g増える。

40代以降は下半身の大筋群を中心に筋肉が年1%の割合で減っていくと言われている。今現在の筋肉量が25kgあったとしよう。25kgの1%減で筋肉が年250g減る。筋肉は黙っていても1kgにつき1日13キロカロリーのエネルギーを消費するので、この消費分が帳消しになれば体脂肪として蓄積される。換算すると、1年で約170g脂肪が増えることに。

だらだら寝て過ごした場合はもっとすごい。2週間寝たきり状態で過ごすと筋肉は約15%減るという実験報告がある。リモートワークで外出が減り一日屋内で過ごしがちという人。2週間100gとしたら1ヶ月、半年、あるいは1年でどれだけ体脂肪が増える可能性があるか想像してみてほしい。実に恐ろしい話。

脂肪細胞は死ぬまで増え続ける。

数十年前、脂肪細胞の数は成長期まで増えるがそれ以降は一生増えもしなければ減りもしないといわれていた。太っている人と痩せている人の脂肪細胞の数は同じでも、前者は一つ一つのサイズが大きく、降車は小さいと長い間理解されていたのだ。

ところが現在では、脂肪細胞は他の細胞と同様、増殖するのが常識と捉えられている。脂肪細胞は血液中の脂肪を取り込んでどんどん膨らむ。そしてある程度サイズが大きくなったところで分裂・増殖するのだ。

細胞には寿命があり、日々減ると同時に増えている。この仕組みは太っている人でも痩せている人でも同じ。ただ、太っている人は四六時中食べ物を口にすることで一つ一つの脂肪細胞のサイズが大きくなり、さらに細胞の分裂・増殖スピードが速いという可能性は十分にある。

ソファに横になってゴロゴロ過ごして過ごしているだけでも体脂肪は増えるのだ。さらにその体勢でお菓子を食べると、さてどうなる?

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