体内時計を整えるためにやるべきことは。②1日の食事時間は12時間以内に。
時間を無視しただらだら食べて太ることは、経験的にみなご存じのはず。では、1日の食事時間を制限したらどうなるのか?複数の実験がその効果を明らかにしている。
1日の最初の食事から最後の食事を10時間以内にすると、3か月後には体重が低下して。また、9時間と11時間以内に設定した実験では、食事を始める時間が早いほど空腹時の血糖値が上がりにくくなったり、内臓脂肪量が減るといった報告がなされている。
実際、同じ内容の食事をしても朝より夜の方が血糖値のピークが高く、しかも持続時間が長いことが分かっている。つまり、夜の方が太りやすい。これもまた、体内時計のリズムに関りがあると考えられている。
一日の食事時間を10時間以内にといってもなかなか守れません。現実的には朝8時に食べたら夜8時に食べ終わるという12時間摂取をおすすめします。その際は朝から日中の活動期にたくさん食べ、夜は早めに終わらせることが重要です。
味噌汁にシークワーサーを加える。
朝食が大事なことは分かったけれど、なにせこれまで夜型ライフを送ってきた身、朝からがっつり食べられない。そんな人にぜひ、おすすめしたいのが沖縄名産シークワーサー。なんと、シークワーサーに豊富に含まれるレビレチンという成分が朝の光と同じような働きをすることが分かっているという。
柑橘類の中でも青いシークワーサーの果皮に飛びぬけて多く含まれているこの成分。果皮ごと搾った原液ジュースを味噌汁やスープにひと垂らし。この助っ人をお供にご飯半分からスタートすれば、体内時計リセット効果はかなり期待できる。
朝食は和食がベター。
AI食事管理アプリの「あすけん」が共同で行った調査によれば、朝食の内容と睡眠の傾向には密接な関係があることが分かったという。和食、和食と洋食が半々、洋食、シリアルまたは栄養補助食品、欠食という5つの選択肢を用意したところ、和食と答えた人は早寝早起きの傾向があることが分かりました。早起きだから和食を作る余裕があるのか、和食の朝食を食べているから早寝早起きなのか、相関関係は不明です。でも、結果的には朝食で体内時計のリズムが整うのではと考えています。
また、和朝食では魚や納豆などのタンパク質食品を食べるチャンスに恵まれます。青魚に豊富な脂肪酸や豆類は体内時計リセットの因子になる。とくに脂肪分解を促す胆汁は朝一発目の食事で分泌されやすいので朝の脂肪酸の吸収もスムーズ。さらに、朝たっぷりのタンパ補給で筋肉の維持効果もあり。コンビニ食品でも構わない、明日の朝食はおにぎり、焼き魚、納豆の和食に挑戦をしてみよう。
高濃度カテキン茶は夜に飲む。
同じ食事をしても朝より夜のほうが高血糖になりやすい。絶食時間を経た朝食時にはインスリンの分泌量が多く、その働きも強いので血液中のブドウ糖が組織に取り込まれるからだ。ちなみに同じ絶食時間を経て、夕食を摂った場合、やはり夕食時の方が血糖値が高くなる。これこそ体内時計朝と夜で代謝をコントロールしている可能性が高いという証拠。
そこで、夕食時の血糖値上昇を抑えるために取り入れたいのがノンカフェインの高濃度カテキン茶。実験でも朝より夜のカテキン摂取で血糖値上昇がより抑えられたという。夕食のお供はお酒ではなくこちらで。